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第3章 再会

七海はゆっくり振り返った。
やはり、この声はこの人だった。

「中野さん。お元気でしたか?」

「うん。すごいひさしぶりだね?七海ちゃんは元気だったかな?」

「えぇっと最後に会ったのが2年前ぐらいですよね?連絡きたときはびっくりしちゃって。」

「そうだね、2年ぐらいかな?七海ちゃんは凄く綺麗になったね。もとから美人だったけど」

「ふふふ、2年間で色々あったんですよ」

七海は冷静に話せている自分を
心の中で褒め称えた。
中野さんのスーツ姿を見るのは初めて
だったけど、やはりスーツマジックも
相まってかなりかっこいい。5割増しぐらい…

「あっやっぱり七海ちゃんの所にシャンパンきたんだね」

と中野さんがニコニコしながら話始めた。

「あっこれ、なんかウエイターの方から、お連れ様からって言われたんですけど…中野さんからですか?」

「そう。少し遅れちゃうなと思ってさ、電話して言ったんだ。一番美人な人を待たせてしまっている。シャンパンをグラスで渡して下さい。って」

「えっ」

「やっぱり七海ちゃんの所にいったか。俺は間違っていなかったな」

相変わらず、甘い。

「じゃあ、俺も1杯もらおうかな。」

そういって、中野さんはシャンパンと
チョコレートを頼んだ。

「七海ちゃん、この後なに食べたい?一応中華を予約したんだけど、食べたいものあったかな?」

「え、うん、中華好きです。ありがとうございます」

返事をするのがやっとだった。
だってチョコレート頼むんだもん。

甘い甘い思い出が嫌でも頭の中で
フラッシュバックしてしまう。

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