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硝子のルージュ

第2章 #2 忍びよる影

「とにかく、あの女とは会うな。例え向こうから会う約束をしても行くな」


忠告を受けて千種は穂積と別れた。


戻る途中、ふと人の気配を感じたのでそっと振り返ると、そこにはやはりあの女の姿が……。


「つけてたのか」


「いいえ。自宅がこの近くだから」


千種はそれ以上何も話すことはないと言わんばかりに再び歩き出す。

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