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硝子のルージュ

第2章 #2 忍びよる影

ただでさえ、乗務員登用試験受けるかどうか迷ってるのに、かつての常連客が出て来るなんて始末悪い。


コンビニ行こうと外出たところで鳴海と鉢合わせした。


「どうしたの?」


「柏森さん…元気ないから…」


きょとんとする千種に顔を赤くしながらうつむいていた。


いつもの制服ではなく、くるぶしまであるワンピースにブルーのブラウスを着ていた。


「仕事は?」


「今日は休みなんだけど、柏森さんが心配だから」


そう言って紙袋を渡した。

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