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硝子のルージュ

第1章 #1 甘い生活

その頃――。


あくびをしながら出勤している千種に穂積が近づいて来た。


「よぉ」


「これからか?」


軽く右手を挙げて挨拶すると、ちらっと時計を見て聞いてくる。


「ああ、今日は昼出勤で泊まり確定」


「ところで星崎さん元気になってよかったじゃないか」


鳴海の話題になったとたん、千種の顔が少し赤くなった。

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