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硝子のルージュ

第1章 #1 甘い生活

千種が出勤すると、周辺がニヤニヤしながら見つめる。


「……何だよ」


「柏森さん、顔にやけてますよ」


「そんなににやけてる?」


「鏡見た方がいいかと思います」


女性駅員の言葉に慌てて鏡を見ると確かに顔がにやけていた。

「……!!」


なるほど。確かに顔がにやけてる。


千種の横で助役が軽く咳払いをした。


「恋愛事情を職場に持ち込まない」


その一言に千種は顔から火が出るくらい恥ずかしい思いをした。

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