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残飯ガール

第2章 イケメンの秘密


あたしは久我くんの言葉を思い出した。



『これは俺が食べるから』



それはつまり………




「はぁ、いいよね~柴崎さん」


あたしの前にいた女子たちが溜め息を漏らす。


「私も久我先輩たちとバンドしたぁ~い」



バンド……。
もしかして、綾さんも軽音楽部なの?


でも久我くんの態度見てると、あれは…二人は付き合ってるに違いないっ!!



彼女からもお弁当作ってもらってるのに、他の女の子からもお弁当もらうなんて……


なんて贅沢なやつなんだ!!



しかも久我め……
残飯処理係のあたしをまるっきり無視してさ!
やっぱり嫌なやつ!!



バレたら困るんだろうけど………



てか、いっそのことバレてしまえばよくない?
そしたらしつこくされることもなくなるし、むしろ『久我くん、サイテー!』って、嫌われるだろうし。



あんなに華奢で可愛い彼女がいるんだから…
十分でしょ?



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