
残飯ガール
第5章 もう食べられません
「ほんとにいいの? こんなにいっぱい…食べちゃっていいの?」
「ああ、遠慮なく食べてくれ」
あたしの目の前にはお寿司、焼肉、ハンバーグ、カレー、焼きそば、唐揚げがテーブルいっぱいに置かれていた。
「いただきます!」
あたしは合掌して、久我くんに感謝した。
「沢山食べていいぞ、90分食べ放題だからな」
あたしは口の中に唐揚げを放り込みながら頷いた。
ここは90分食べ放題の、まさにあたしにピッタリのお店だった。
いくら奢りとはいえ、いっぱい食べたら久我くんに申し訳ないって言ったら、久我くんはあたしが満足するようにちゃんと考えてくれてたみたい。
食べ放題の店、超気になってたんだよね。
まさか久我くんの奢りで行けるなんて夢にも思わなかったよ。
「料理は俺が取ってくるから、食べたいもの遠慮なく言ってくれ」
しかも料理を久我くん自ら取ってきてくれるなんて…
あたしは空になったお皿を久我くんに見せて、満面の笑みを浮かべた。
「はやっ、もう食べたのかよ。了解、唐揚げおかわりね」
ああっ……
なんだか胸がドキドキする……!
そしてお腹もすく!!
