
残飯ガール
第5章 もう食べられません
食べ始めて30分。
おかしいな、理紗ちゃんの話では恋をしたら胸がいっぱいになって食べられなくなるはずなのに……
料理が美味しすぎて、箸が止まりません!!
「そろそろデザートか? ケーキとアイス取ってこようか?」
「ん~そだね、とりあえず」
「とりあえずって……まだ食えんの? ははっ、すげぇな細野、マジ尊敬するわ!」
久我くんが目を丸くしたあと、超満面の笑みを浮かべたもんだから、あたしはキュン死にした。
「ほんと清々しいくらい沢山食べてくれて、俺も嬉しいよ」
「えっ//」
「しかもすげぇ綺麗に食べるし。いつも弁当洗いながら思ってたんだ。作った人のこと、ちゃんと考えてるんだなって」
「…っ…」
どうしよう、そんなこと言われるの初めてだよ……いつも周りからは呆れられるのに。
それにあたしが米一粒残さず食べてるのもちゃんと見ててくれたんだ。
「ありが…」
「あれ? 久我じゃん。なにしてんの、こんなところで」
御礼を言おうとしたら、いきなり隣から知らない男に被せられた。
「小野田……と綾」
「え?」
あたしはついその名前に反応して、隣のテーブルに振り返った。
