
誰かお願いつかまえて
第7章 家庭崩壊……?
「――なるほどね……」
私の近況を報告するとうんうんと頷く由香梨。
「で、波香は?どっちが好きなの?川端と岡崎さん」
『ブッ!』
自販機で由香梨がおごってくれたコーヒーを吹きそうになった。
『っけほ!…何言ってんの?私の話、聞いてた?』
「忘れられない人にフラれて、岡崎さんとデートして、川端とケンカしたんでしょ?」
『デートじゃないから!!』
…ていうかもう少しオブラートに包んでくれないかな?
そう言われるとここ最近ろくなことしてないな、私…
『…なんか、前までみたいにいかないんだよ
岡崎さんは近すぎるし、川端は遠ざけちゃったし…
入社してからこれまでこんなことなかったのにな…
』
本当にどうしちゃったんだろ…
「……はぁ
今は、あんたのこと責めないであげるよ」
『??』
「…でもね」
急に真剣な目をした由香梨
「もう、前と同じ関係には戻れないよ
…3人とも」
