
誰かお願いつかまえて
第5章 夢か現実か
本日の朝食。
野菜スープ、スクランブルエッグ、(岡崎さん作)
サラダ、トースト、コーヒー(私)
(結局ほとんどやらせてしまった……)
私は席につくなりため息をついた。
「じゃ、冷めないうちに食べるか―――いただきます」
『いただきます…』
申し訳なさでいっぱいだったが、スープを飲んだらそんなことはふっとんだ。
『おいしい!』
「だろう?…口にあってよかった」
スクランブルエッグももちろん美味しかった。
仕事でも完璧なのに料理もできるなんて、本当にこの人にできないことはないんじゃないだろうか。
私が食べてるあいだも岡崎さんはニコニコ笑っていた。
『…ごちそうさまでした!美味しかったです!』
「そこまで喜んでもらえると作った甲斐があったな」
そう言って岡崎さんは笑ってくれたけど、なんだか少し疲れているような……
『あの……
私、昨日のことほとんど覚えてないんですけど
岡崎さんもしかして寝てないですか?』
