テキストサイズ

先生…お願い。早く治して・・・

第12章 異変

綾は宮田の腕を掴み、石川と共にゆっくりと歩きながら病室へと向かった。

「さっ、ここだよ」そう言うと石川は病室の扉を開いた。


石川に背中を押され入った部屋には、たくさんの花が飾られていた。

“お嬢様!” “お嬢様!” “お嬢様!”
とメイド達が駆け寄った。

中には数名のメイドと老婆やが、お嬢様の為にとお部屋を準備してた。

“ お嬢様。大丈夫ですか?なんと痛々しい…。心配しましたよ。”
とゆっくり近寄ってきたのは、老婆やだった。


『うん。ごめんね…老婆や…。
でも…みんななんでいるの?』


“ 宮田さんから連絡がありまして、お嬢様がお泊まりになられるお部屋ですので、みんなで準備しに参りましたよ”
と誇らしげに笑った。


『 別に良かったのに……でも、ありがと。
みんなも、ありがとっ!本当は早く帰りたいけど…
みんながいるから、家に帰ったみたい…』

と恥ずかしそうにお礼を言った。




その部屋は進美外科の特別室。
他の部屋も全て高級ホテルと遜色ないほど立派だが、特別室はスイートルーム顔負けである。

広いお部屋には大きなベット

広い豪華なバスルームに応接セットまで……

この部屋にいる限りは病院であることを忘れてしまう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ