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第7章 情報収集

「よぉ~!」

待ち合わせのマックで鈴木の姿を見付けた俺は、片手を上げて奴に近付いていった。

鈴木も片手を上げて応えてくれる。

「何か分かったか?」

「大した情報はないな」

「そうか…。ところで、あれから大丈夫なのか?」

「あー…なるべく部屋に帰らないようにしてるけど…」

「なんだよ?」

「やっぱり見るんだわ…」

「場所を変えるだけじゃ駄目か…」

「取り敢えず、知り合いの心療内科の先生のとこで訳を話して寝かして貰ってんだけど、いい加減迷惑だろうしなぁ…」

「あのさ、ちょっと気になる事があるんだけど…」

「なんだよ?」

「お前、スマホのGPS機能って使ってる?」

「なんだよ、突然だな。ええと…使ってるな」

鈴木は設定を確認して答えた。

「試しにさ、スマホの電源切るとか、GPS解除してみたらどうだろうか?」

「なんでだよ?」

「何となく。考えたんだけどよ、お前とそのお化けを繋ぐ接点て、スマホじゃん?」

「まぁ、そうだな」

「何でそんな事が出来るのかは分かんねぇけど、GPSでお前探してんじゃねぇかと思ってさぁ…」

「でも、電源切ろうがGPS解除しようが、場所は割れてんだぜ?」

「だったら、俺ん家来るか?」

「大丈夫なのかよ?彼女来るんだろ?」

「生活時間帯が被らなきゃ平気だろ?その代わり、必ずGPS解除して電源を落としてから来る事。いいな?」

「ああ、分かった。迷惑掛けてすまねぇな」

「気にすんな!半分はお前に教えた俺の責任でもあるからな」

「いや、お前の忠告を聞いてなかった俺が全面的に悪いよ」

「んじゃ、合鍵渡しとくわ」

「おう。サンキュッ!」

「じゃあ、バイトだから行くわ!」

「ああ」

俺は少ない鈴木と別れると、恋奈の学校の近くのバイト先へと向かった。

(結局、進展はなしか…。やり方、何か考えねーとなぁ…)

鈴木だけでは情報を集め切れないだろう。

俺も色々と調べてみなければ。

見たくはないが、遺体愛好家の集うサイトも確認した方がいいだろう。

アソコの住人達はなんせ何人ものスレイヴ達を放置して画像をコレクションしているのだから。

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