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超ROCK(笑)!!

第5章 フレット5 可愛いソングはみんなに広めろ

次の日からどれだけ練習してもなかなかこれだというものにいかない。
曲もリズムもすべて完璧なんだ。
でもまだなにか足りない。
「あっ…、あの聖蘭ちゃん!!」
いきなり絵里が大きな声を出す。
あそこまで大きい声は初めて聞くのでみんなが驚いた。
「ど、どうしたんや?」
「全体をもっと、もっともっと力強く!そして悲しくではなく歌詞の感情通りもっと寂しく歌ってください!…この曲は、素直になったら伝わりません!」
その時僕ははっとした。
なにか足りないと思ったら、歌の一音一音に込められた感情。
ポップコーンのときもそうだ。
どうしても力が強すぎて、歌詞の感情の投げやりな感じが消えていた気もした。
「私、暗号が解けたんです。このアクアリウムはみんなに見られているときの心情を表したものじゃないんです!きっと一つの作ってしまった壁のせいで自分に枷とそれを壊してはいけないという気持ちを綴ったんだと思います。小説を書いているちとせくんなら隠すように綴るのも問題ないと思います。」
絵里は話を続けた。

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