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Transcribe the Imagination

第15章 *Kiss here and there

「な、なんっ!え!?」

なんで相葉先輩が俺にキスするの!?
え、俺、男だよ!?

「二宮くん、落書きしなきゃ」

何事もなかったかのように笑顔で言った。
そう思ったら、少し悲しくなった。

「…ごめん」

相葉先輩が俺に謝った気がして

「え?」
「ん?何でもないよ」

聞き返したら、そう返された。
それから、ちょっと気まずくて会話は一切無かったんだ。

「二宮くん」
「はい」

買い物カゴを俺が持って、
相葉先輩が商品を入れる。

「さっき、ごめんね」
「え?」
「急にキスして、ごめんね」

申し訳なさそうに謝られた。

「え、いや…謝らないで下さい」

気持ち悪くもなかったし…。
どちらかというと、嬉しかった……し。

「え、本当?」
「な、何がですか?」
「嬉しかった?」
「へ?あ、俺…まさか……」

口を押さえる。

「ね、本当?」

顔が近付く。

「あの…皆見て、ますか…ら……」

夕飯の食材を買いに、
たくさんの人がいるから俺を見てる。

「そうだね、帰ってからにしようか」

ふふ、と微笑った。

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