テキストサイズ

Transcribe the Imagination

第18章 *Beyond the stars

先生に断って、
智を保健室に連れて行く。

でも、泣いてるからなるべく人が通らない廊下を歩いて向かった。

その時、智は俺の手を握ってた。

「さっちゃん、泣かないで」
「しょーくん、んぅぅ…」

あの頃に戻った気分だった。

「さっちゃん、さっきの本当?」
「ふぇ?」

あ、可愛い。

「俺のこと、好きって」

今なら、自信を持てるよ。
智は俺のことが好きなんだ。

「俺、そんなこと、言ってない…」
「さっちゃん、俺は好きだよ」

智に告白をしてしまった。

「え?」

目が真ん丸で、可愛い。

「さっちゃんは?」
「えっと…俺は……」

まだ中学生。俺たちは幼い。
けど、“アイ”を育んでもいいと思う。

「さっちゃん」
「す、好きっ」

顔を真っ赤にして、
俺に伝えてくれたから嬉しくなる。

「さっちゃん、約束覚えてる?」
「約束?」
「さっちゃんを嫁にする」

智がまた泣き始めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ