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Transcribe the Imagination

第20章 *I love beginner

二宮さんの顔がかぁっと赤く染まる。

「ほら、顔真っ赤」
「お、お前、どうし――」
「擬似じゃなくてもいいんですよ?どうしますか?ほら、返事」

ヤベえ。
二宮さんの顔、そそられる。

こんなつもりなかったのになぁ。

そんな顔見ちゃったら

「好きになりそう」
「え……」

今、目にハートが映った気が。

「黒谷先生」
「な、なんだよっ」
「処女作の『鳳蝶』あれは妄想なんですよね?さっきそう言ってました」

何度もネクタイをスーと撫でる。

「そ、そうだよ!」

素直になってきたな。
やっぱり、打たれ弱い♡

「確か、『鳳蝶』って、女子高生と作家の話でしたよね?」
「な、なんでしってんだよ!」
「読破しましたから」

残念でしたね、と言いながら
顔をゆっくり近付けた。

「な、なんだよっ」
「女子高生じゃ刺激が足りませんよね」

鼻先を擦り付ける。

「え?」
「男子高生の方が刺激的ですね」

二宮さんが吸い込まれる。
俺の黒い目の中に。

「ほら、返事は?」
「は、は…はい……」
「じゃあ、また来週」

ちゅっと鼻先にキスをして、
相談室から出た。

………俺は、なんてことを。

━END━

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