Transcribe the Imagination
第22章 *Inferiority complex
作品は笑ってた。
俺の腕の中でずっと。
俺だけしか知らない作品。
世には回ることのない作品。
俺だけ見てればいい。
それだけで、作品は輝く。
ピピッピピッ。
携帯のアラームが鳴った。
近所のガキが来る時間だ。
ピーンポーン。
「ニノカズ、遊びに来てやったぞ!」
「……」
大野智。
近所のガキだ。
「てか、鍵は閉めろよなー」
「お前が鍵を持ち出したんだろ」
このガキは、俺ん家の合鍵を持っている。
何も盗まないから許しているが、
他の人にバレたら終わりだ。
「ニノカズ、珀刀(ハクトウ)の続き読ませろ」
「その辺に投げた」
「ちぇー、また探さないとだー」
作品が笑ってる。
俺の腕の中じゃなくて、
大野智の腕の中で笑ってる。
「ニノカズ」
「あ?」
「ヨシキは強いけどさ、斬力(ギリキ)ではさハッヤフの方が強いじゃん」
「当たり前だろ、ハッヤフとヨシキはライバルなんだから、お互いが強くなきゃ意味が無い」
ヨシキは、アイツで。
ハッヤフは、俺。
斬力は、努力。
ーENDー
俺の腕の中でずっと。
俺だけしか知らない作品。
世には回ることのない作品。
俺だけ見てればいい。
それだけで、作品は輝く。
ピピッピピッ。
携帯のアラームが鳴った。
近所のガキが来る時間だ。
ピーンポーン。
「ニノカズ、遊びに来てやったぞ!」
「……」
大野智。
近所のガキだ。
「てか、鍵は閉めろよなー」
「お前が鍵を持ち出したんだろ」
このガキは、俺ん家の合鍵を持っている。
何も盗まないから許しているが、
他の人にバレたら終わりだ。
「ニノカズ、珀刀(ハクトウ)の続き読ませろ」
「その辺に投げた」
「ちぇー、また探さないとだー」
作品が笑ってる。
俺の腕の中じゃなくて、
大野智の腕の中で笑ってる。
「ニノカズ」
「あ?」
「ヨシキは強いけどさ、斬力(ギリキ)ではさハッヤフの方が強いじゃん」
「当たり前だろ、ハッヤフとヨシキはライバルなんだから、お互いが強くなきゃ意味が無い」
ヨシキは、アイツで。
ハッヤフは、俺。
斬力は、努力。
ーENDー