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Transcribe the Imagination

第22章 *Inferiority complex

担当者さんの口から零れた。
聞きたくない言葉。

「ダメだったよ……二宮君?」

ダメだった。
俺の顔が泣いてる。

また、泣いてる。

どうして。

何しても勝てないの?
人気が出ないの?
どうしてアイツの作品を求める?

頑張ってるのに。
どうして、努力すらも認めてくれないんだ。

こんなにコイツらを愛してるのに。

誰か。
脱出案を見出してくれ。

俺の生きてる意義を唱えてくれ。

コイツらは、俺の魂だ。

何回殺された?
十回?そんな数じゃない!

アイツに何度も刺された。
心臓以外の全て。

ここからは、俺の番だ。

負けない。
勝ってやる。

あの勝ち誇った笑顔を、
恐怖でひきつらせてやる。

泣け。
喚け。
叫べ。
謝れ。
三指ついて土下座しろ。

「俺の作品に謝れぇええええええええ!!」
「二宮君!!」

「どうして!俺の作品が泣いてるんだぞ!?どうしてそんなに普通の顔でいられるんだ!謝れ、謝れ!!俺の作品に謝れよぉぉぉぉぉ!!!!」

――――――――――

そこから、記憶が曖昧で。
気づけば、ペンを走らせてた。

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