テキストサイズ

Transcribe the Imagination

第4章 *White teddy bear

「クマ、見つかった?」
「見つかんない」

櫻井と大野が昼食を食べながら話す。

「ニノ、どうしたのかな?」
「行方不明って……なあ?」
「俺、ニノにもう会えないかもしれな―」
「んなこと言うな。縁起わりぃ」

昨日から二宮が行方不明になっていた。
三人が住むこの街は小さく事件はすぐに街中に広まり全員が知っている。

「でも……」
「そういや、ニノが言ってた」
「え?なんて?」

「“クマ、無くしちゃった”って」

二人の顔が青褪めた。

「え…それって、なんか関係ある?」

現在、クマを無くした大野が言う。

「わかんねえよ…でもそう言ってたから」
「もし……あったら……」

大野の顔が真っ青になった。
恐怖が押し寄せる。

「だ、大丈夫だって…な?」
「でも、ニノは行方不明にっ!」
「関係ない、クマとは関係ないよ!」

パニックに陥る大野に叫んで言い聞かせる。

「どうしよう、どうしよう…翔君……」
「探しに行こう」

クマを探そうと、櫻井は提案した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ