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Transcribe the Imagination

第1章 *Faint love

「ちゃーす」
「いらっしゃい」

思った通り、和也が来た。

「今日も今日とて盛ってますよ」

楽しそうに笑いながら、
ビニール袋から缶ビールを取り出した。

「潤君、飲むでしょ?」
「…おう」
「あ、気分悪くした?ごめんね」

わかってるくせに。

「潤君ってさ、大野さんのこと好きだよね?」
「ああ」
「意外とわかりやすいのね」

和也は洞察眼が異常。

「そんなに好き?」
「好きじゃ悪いかよ」
「今日、あんなん見ても?」

「え?」

『あんなん』って……。

「俺も見てたよ、オッサンらの行為」
「な、なんで」
「櫻井さんと買い物来てたんで」
「お、お前らも!?」

驚き過ぎて声が裏返ってしまった。
しかも、目を見開いてる。

「買い物くらい、いーだろ?はい乾杯」

無理矢理、缶ビールを俺に持たせて、
コツンとぶつけた。

和也はゴクゴクと飲んでたけど、
俺は喉に通らないと言うか驚きが止まらない。

「潤君、驚き過ぎ」
「仲悪いお前らが!?」
「おい、櫻井さんまで呼び捨てしてんぞ」
「だっ、だってよ!」

身を乗り出して、反論しようとしたけど

「俺だって大変なんだぞ」
「え?」

「大野さんと間違えられて、犯されんだから」
「はぁぁああ!?」

涼し気な和也の神経を疑った。

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