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外は雨。内はジメジメ。
三十年生きてきたけど慣れない。

でも独身生活には慣れた。
彼女は出来るけど同居まではいかない。

俺がフラれる。

『なんかイメージと違った』

なんだよそれ。
お前のイメージなんか知らねえよ。

俺を勝手に決めつけて幻滅するな。クソ。

そして俺はコインランドリーに来ている。
洗濯機は家にあるけど昨日壊れやがった。

ピーピー。

洗濯が終わったみたい。
あとは畳んで帰るだけ。

誰もいないコインランドリーで、
洗濯物を畳んでる独身の三十歳。

虚しっ。

「あっれー？翔ちゃん？」

コインランドリーに入ってきた男が俺を呼んだ。

「……雅紀」
「やっぱ翔ちゃんだ！ただいまー♡」

びしょ濡れの雅紀が俺に抱きつこうと迫る。

「やめろ。抱きつくな。濡れる。」
「分かってるよ」

ムスッと唇を尖らせてる。

「傘は」
「ん？ないよ」
「いつ帰って来たんだ」
「昨日」

洗濯機が壊れたのはコイツのせいか。