Transcribe the Imagination
第1章 *Faint love
「…ただいま」
仕事が終わって家に帰ると、
智さんが不貞寝してた。
「智さん、風邪引いちゃうよ」
智さんが座る隣の椅子に鞄を置いて、
タオルを取りに寝室に入った。
「…はあ」
智さんは翔先輩の彼氏で、
俺は智さんが好きで。
和也は翔先輩が好きで、
でも翔先輩は智さんと付き合ってて。
もう、ややこしい。
「あ!潤、おかえりぃ」
「あ、智さん、ごめん。起こしちゃった?」
「ううん」
「そっか」
手に持ったタオルをそっと置いた。
振り返ろうとしたら、
背中にドンッて衝撃があった。
「え?」
「潤……」
腹に手が回ってて、やっと理解できた。
智さんが俺に抱き着いてた。
「ど、どうしたの?」
「和と暮らすって、本当?」
「あ、うん。来週から」
「どうして?」
「え?」
「なんで?俺が嫌い?どうして?」
何度も俺にそう聞いた。
「いや、違いますよ?ただ――」
「潤、俺を抱いて」
頭を鉄パイプで殴られた気分になった。
仕事が終わって家に帰ると、
智さんが不貞寝してた。
「智さん、風邪引いちゃうよ」
智さんが座る隣の椅子に鞄を置いて、
タオルを取りに寝室に入った。
「…はあ」
智さんは翔先輩の彼氏で、
俺は智さんが好きで。
和也は翔先輩が好きで、
でも翔先輩は智さんと付き合ってて。
もう、ややこしい。
「あ!潤、おかえりぃ」
「あ、智さん、ごめん。起こしちゃった?」
「ううん」
「そっか」
手に持ったタオルをそっと置いた。
振り返ろうとしたら、
背中にドンッて衝撃があった。
「え?」
「潤……」
腹に手が回ってて、やっと理解できた。
智さんが俺に抱き着いてた。
「ど、どうしたの?」
「和と暮らすって、本当?」
「あ、うん。来週から」
「どうして?」
「え?」
「なんで?俺が嫌い?どうして?」
何度も俺にそう聞いた。
「いや、違いますよ?ただ――」
「潤、俺を抱いて」
頭を鉄パイプで殴られた気分になった。