Transcribe the Imagination
第9章 *Plus natural
和也と会った。公園で。
でも、和也が気付いたんだ。
自分が死んでるって。
それから、数日。
「相葉先輩」
「ん?」
大野くんがボールを持ってやってきた。
「さっき、松本先輩と1on1してきました」
「おお、どうだった?」
「勝ちました」
大野くんは俺にボールを渡した。
「スゴいじゃん」
「でも、松本先輩は二宮先輩には勝てなかったって聞きました」
「……」
和也は誰にも負けなかった。
唯一負けたとすれば……
「でも相葉先輩は二宮先輩に勝ったことがあるんですよね?」
そうだ。
俺、和也に何回も勝ってる。
「1on1、いいですか?」
「…和也程の敵じゃないよ」
―――――
「勝っ、た?」
「……大野くん、強いね」
足りないものを見つけたみたい。
だから、こんなに強く。
「相葉先輩、俺、エースですか!?」
「うん、もう立派なエースだよ」
頭を撫でてあげると喜んで、
ボールをドリブルし始めた。
「俺、二宮先輩みたいになれますかね?」
「なれるよ、きっと」
「相葉先輩の、隣にいれますかね?」
大野くんが泣いてた。
「……いいよ、隣にいて」
もう一度頭を撫でると大野くんは、
泣きながら笑ってダンクを決めた。
その姿が、和也と重なった。
「ナイッシュー!」
体育会中に俺の声が響いた。
━END━
でも、和也が気付いたんだ。
自分が死んでるって。
それから、数日。
「相葉先輩」
「ん?」
大野くんがボールを持ってやってきた。
「さっき、松本先輩と1on1してきました」
「おお、どうだった?」
「勝ちました」
大野くんは俺にボールを渡した。
「スゴいじゃん」
「でも、松本先輩は二宮先輩には勝てなかったって聞きました」
「……」
和也は誰にも負けなかった。
唯一負けたとすれば……
「でも相葉先輩は二宮先輩に勝ったことがあるんですよね?」
そうだ。
俺、和也に何回も勝ってる。
「1on1、いいですか?」
「…和也程の敵じゃないよ」
―――――
「勝っ、た?」
「……大野くん、強いね」
足りないものを見つけたみたい。
だから、こんなに強く。
「相葉先輩、俺、エースですか!?」
「うん、もう立派なエースだよ」
頭を撫でてあげると喜んで、
ボールをドリブルし始めた。
「俺、二宮先輩みたいになれますかね?」
「なれるよ、きっと」
「相葉先輩の、隣にいれますかね?」
大野くんが泣いてた。
「……いいよ、隣にいて」
もう一度頭を撫でると大野くんは、
泣きながら笑ってダンクを決めた。
その姿が、和也と重なった。
「ナイッシュー!」
体育会中に俺の声が響いた。
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