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あなたの、、、

第1章 始まりと終わり

なるべく悲しまないように鼻歌を歌う

特にどうでもいい思いつきのメロディー

それほどに悲しみが強すぎるからだ


結局捨てれないまま分別したゴミを部屋の隅に寄せていただけだった


寝ようにも寝られない…

また涙が溢れていた…


全てを曝け出して受けとめてくれる女なんてこの世にいないのか?

どうせ女は裏切る

そう思うのか?

そう思う事で少しでも自分を楽にさせようとしているのか?

わからなかった…

結局一睡もできなかった俺はそのまま仕事へ向かった
ため息ばかりつくわけにもいかないし

気合いで笑顔を作ってはそつなく仕事をこなす

なんとか1日を乗り切った
だがまたあの部屋に戻るのは辛い


自分の私服を見て思った

(そろそろ春物にしなきゃな…)

だからと言っていつも通っているショップへ行くのも気が進まない

最近彼女とはどう?なんて聞かれるのがいやだし

少しやつれた姿を見られるのもいやだからだ

けど

去年着た服はもう生地が傷んでいるし

俺は思い切って普段行かないデパートに行ってみる事にした


既にデパートは春物

デパート内の店舗が春物一色だ

入り口の札を探す俺

(えーっとメンズメンズっと…あった、7階売り場か…うーん、やっぱりやめようかな?なんか無理してんのかな俺は…まぁ、せっかく来たし行くだけいってみるか…)

エレベーターへ向かった

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