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「あ、待ってー！」

エレベーターのドアが閉まろうとした時、そんな声が聞こえた。

開くボタンを押して、その人が乗るのを待つ。

「いやー、ありがとー。今、ちょうど風紀委員で呼び出しかかっててさー。」

「風紀委員、なんですか？」

「うん、そうだよー？あれ、僕の事知らないのー？」

なんて言ってるこの人は、有名人なんだろうか。

「ごめんなさい。今日、編入してきたので...。」

「そうなんだぁ。僕はねー、矢代朔 -ﾔｼﾛ ｻｸ-　だよー。風紀委員の副委員長だよー。」

語尾を伸ばし、ゆっくり喋るところが悠に似ているなー。