愛してるって伝えたい
第4章 過ち
いつもこうやって、最後までゆっくり話を聞いてくれる。
そして私が
「…以上です」と告げると、すごく困った顔をした。
「梨花さ、ダメだよ。早くそいつから離れて」
「だって、婚約してるんだろ?そんなん最悪すぎ。悪質だよ。」
淡々と量くんは語り出す。
「梨花はさ、すごく魅力的なんだよ。昔から、周りには常に男がいた。
でも彼氏がいるからって大体の男は近づかない。近づくのは、俺みたいに、友達でもいいから仲良くしたいやつ。
あんまりいないだろうけど。
もしくは…」
「梨花を落とす自信があるくらいモテる男。
半端なくモテるから、大抵チャラいよ。
そいつは明らかにこっちだろ」
私が黙って量くんを見つめると、はーっとため息をついて悲しそうな顔をした。
「梨花さ、俺はずっと見てきたよ。純粋で、優しい梨花のこと。
幸せになってよ。じゃないと俺もどうしたらいいか…」
それから量くんは私との思い出を語り始めた。