
愛してるって伝えたい
第6章 平日
そう思いながらぼんやりとパソコン画面を見る。
電話が鳴る。
社内業務用電話だから適当に出よう。
「はい、第一営業管理部、黒崎が承ります…」
「黒崎さん?池田です。声が死んでるけど大丈夫?」
はっとする。
池田くんだ!!
「あっ、ごめんなさい!ええっと、なんでしたっけ?」
「この前の業績管理の表ありがとうございます。すごく助かりました。
またお願いできますか?お時間があれば…」
「あ…はい。私はいつでも大丈夫です…はい…」
どんどんテンションが落ちる。池田くんは、何にも思ってないんだ。
あの日の夜はなかったことになったんだ…
