テキストサイズ

愛してるって伝えたい

第9章 会えない



「えっと…」




言葉を選んでいると、私を優しく見つめて




「困らせてすみません。いいんです。



気持ち伝えられただけで。ありがとうございます。」



と言って笑った。そして、手を振って帰っていった。






ごめん工藤くん…。私はあなたを利用してた…



振り回した挙句にこんな思いさせて…




でもどんなことをしても結局私の心には池田くんが住み着いて離れてくれない。




携帯に目をやる。最近全く連絡をしていない。




気持ちの整理がつかないまま、無意識にメールを打つ。




「池田くんどこにいるの」




そしてそのまま勢いで送信した。





どうせ返事はない。私は何をしてるんだろう…。自分を思ってくれる人を傷つけて、誰も幸せにならない道を選ぼうとしてる。




頭おかしいよ。誰がどう考えても…




はぁ…とため息をつくと、携帯が鳴った。








池田くんからだった。












ストーリーメニュー

TOPTOPへ