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第54章 リゾートは甘くない by ガーベラ♡





……もう、分かった。
何が起きているのか…


誘拐だ///


俺たちは、誘拐されたんだ。
翔くんと俺は顔を見合わせた。

俺たちの素姓を知ってのことか?
それとも、
たまたま日本人を狙ったのか?


いずれにしても、
最悪の事態だ。

俺はこの絶望的な状況を、
どう打破するか、必死に考えていた。


どの位だろうか?…車に揺られて、
連れて来られたのは、無機質な部屋。

お世辞にも綺麗とは言い難いその部屋には、
小さな簡易キッチンと、
ベッドがあるだけだった。


俺たちを床に下ろして、
男たちが話している。


男たちは4人。


なんとか、ここから脱出できないだろうかと、
思考をフル回転させ始めたとき、

男の中の一人が翔くんに近づいて、
猿ぐつわを外した。

翔くんはできるだけ刺激しないように、
穏やかに英語で話しかけたが、

その男は、現地の言葉で何か言って
ニヤリと笑ったかと思うと、
不意に彼に唇を重ねた///


…マジか!そっちなのか?
こいつらの目的は…?

「止めろ!ふざけるな///離せよ!!」


翔くんも激しく抵抗するが、縛られているので、
どうにもならない。

「やめろ!彼に手を出すな///」

俺も声を荒げたが、
男は汚い舌で翔くんの顔を舐めまわした。

他の3人は笑いながらそれを見ていた。


どうしたらいい??

どうしたら彼を守れる??


翔くんが隙をついて男を蹴飛ばすと、
男は壁際まで吹っ飛んだ。

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