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「櫻井さん、今回どうされますか？」

毎回、この雑誌の撮影終わり、うちのメンバーは必ず聞かれる。
衣装の買い取りをするか否かを…。

「あ、お願いします」

「でもこのスーツ…櫻井さんたちが着るにはすこしお安いんですけど…いいんですか？」

控えめにいうスタイリストさんに「そうなの？」なんて聞きながら、今回のテーマの新年度だの新入社員だのの話でなんとなく盛り上がる。

「翔ちゃん、なにしてるの？」

「あ、雅紀終わった？」

「うん、送るから準備できたなら行こう？」

「「お疲れさまでした！」」

二人でスタッフさんに挨拶して、スタジオを後にした。


「なんか翔ちゃん、出来るサラリーマンって感じだったよね？」

「そっかぁ？なんか雅紀はいかにもフレッシュマンって感じで可愛かったよ？めっちゃ先輩社員に可愛がられそうじゃん」

「翔ちゃんとかめっちゃ有能でモテまくる先輩て感じだよね？俺たち会社員してたらどうなんてるんだろう？
　翔ちゃんは…もう課長とか？」

「どうなんだろうな？そもそも会社のそういうのわかんなくない？」

「確かにわかんないよね…ってかそもそもサラリーマンとか無理だし」

そんなこと言ってる間に家に着いた。