テキストサイズ

Welcome to our party

第93章 遠花火 by ガーベラ♡


『花火大会に行きたい』

突然なんの前置きもなく来るLINE。
まあ、いつものことだけど(^^;

ZERO終わり、お疲れ様の一言かと思って開けば、
これだよ...

「はあ~...」

俺は大きなため息をついて、
『いつ、どこの花火大会のこと?』

と返信した。

........で、ほらね、返信なし。

自分の言いたいことだけ言って
満足して寝たのか、
携帯置いて他のことしてるのか、
そのどちらかだろう...

「はあ~...」
俺はさっきよりは
幾分小さめのため息をついた。

毎回のことだから、別段驚くこともない。
そんなふうに、
彼に振り回されるのにも、
もう慣れっこになってた。


俺と智くんが付き合いだしてから、
もうかれこれ10年近くなる。

「これから言うこと、驚かないで聞いてね。
俺は櫻井翔が好きだから、
付き合いたいって思ってるんだ。どう?」

どう?ってさ、
まず、驚くなってのも、驚きだし、
第一、こんな告白されたの、
初めてだった。

「つきあう?つきあわない?どっち?」

「....つきあう..」

思わずそう答えてしまってから、
もうすぐ10年って訳。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ