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第16章 ~ Tie it forever ~ byガーベラ♡
あの日も、今日のように朝から暑い日だった。
俺と翔は、図書館で勉強するために、
駅前で待ち合わせていた。
信号待ちをしていた俺は、
近くにいた子どもの帽子が、
風に舞うのを見た。
「あっ!」
俺は咄嗟にその帽子を掴もうと、
手を伸ばし無意識に車道に出てしまった。
「潤、危ない!」
一瞬の出来事だった。
俺を突き飛ばした彼の身体は、
ダンプに跳ねとばされ、宙に舞った。
まるで、
スローモーションを見ているような...
声も出なかった。
集まってきた通行人が口々に騒いでいるのも、
俺は遠くに聞いていた。
あれから2年。
翔は目を覚まさない。
始め繋がれていた沢山のチューブも、
少しずつ減り、今は胸に張られた何本かの線と、
点滴だけになった。
それでも、翔は目を開けない。
どんなに呼びかけても、だ。
「潤。夕飯は?まだでしょ?
今日は、母さんたちもいないから、家くる?」
「うん...そうする」
「泊まってくでしょ?」
「...うん」
ゆっくり雅紀の顔が近づく。
俺は、静かに目を閉じた。
ベッドの翔を挟んで、
俺たちは唇を重ねた。
雅紀が俺の首を引き寄せると、
俺は、自然と口が薄く開き、
当たり前のように、そこに雅紀は舌を差し込んだ。
翔の前で、という背徳感が、
俺たちを一層駆り立ててしまう。
俺と翔は、図書館で勉強するために、
駅前で待ち合わせていた。
信号待ちをしていた俺は、
近くにいた子どもの帽子が、
風に舞うのを見た。
「あっ!」
俺は咄嗟にその帽子を掴もうと、
手を伸ばし無意識に車道に出てしまった。
「潤、危ない!」
一瞬の出来事だった。
俺を突き飛ばした彼の身体は、
ダンプに跳ねとばされ、宙に舞った。
まるで、
スローモーションを見ているような...
声も出なかった。
集まってきた通行人が口々に騒いでいるのも、
俺は遠くに聞いていた。
あれから2年。
翔は目を覚まさない。
始め繋がれていた沢山のチューブも、
少しずつ減り、今は胸に張られた何本かの線と、
点滴だけになった。
それでも、翔は目を開けない。
どんなに呼びかけても、だ。
「潤。夕飯は?まだでしょ?
今日は、母さんたちもいないから、家くる?」
「うん...そうする」
「泊まってくでしょ?」
「...うん」
ゆっくり雅紀の顔が近づく。
俺は、静かに目を閉じた。
ベッドの翔を挟んで、
俺たちは唇を重ねた。
雅紀が俺の首を引き寄せると、
俺は、自然と口が薄く開き、
当たり前のように、そこに雅紀は舌を差し込んだ。
翔の前で、という背徳感が、
俺たちを一層駆り立ててしまう。