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腹黒ドS王子の愛する人

第20章 初デビューなのですが。

それはもう一瞬。









綺麗に友喜君であろう人の回し蹴りが聡を捉える。









すげー、この子。聡も柔道と空手有段者だけど強すぎる。







崩れ落ちる聡をその子は一瞥するとこちらに振り返り深々と頭を下げた。






「葵さんすいません!!!このバカが急に抱きついたりして!」


「い、いやいや!全然気にしてないから!」





いやいや、そこはもう少し気にしろ。



そんなことを考えていると俺の方にも頭を下げてくる。



「あ!副社長さんですよね....ごめんなさい、上がり込んで迷惑かけてしまって....本当すいません!」






いや、なんつーか....






「ぷっ....くはっははっ!!」





真剣に頭を下げる友喜君には失礼だがあまりに綺麗に技が決まって思わず笑ってしまう。







「へっ、えっ....?」





「いや、ごめんっ。全然気にしなくていいよ。君は友喜君だね?ちょうどそこのバカには困ってたとこなんだ。むしろありがとう。」





俺が名前を知ってることにビックリしたのだろうか本人はオロオロと慌てている。





なんか小動物みてーだな。



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