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蒼い月

第3章 蒼い月を見てしまった

屋上に出た事が分かった


手探りでフェンスを見付けると


頭の包帯を全部外した


俺の目からは又、涙が溢れてきた


「お父さん、今からそっちに逝くからな」


フェンスを必死に上ったその時

俺の目に、見えないはずの月が見えたんだ

とても蒼くて

今まで見たどんな月よりも

綺麗だった

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