テキストサイズ

家政婦ノオシゴト

第5章 真実

とまあ、こう言う事情な訳であって、祖父の後は俺が継ぐ事になったため、莫大な財産がかかっている。

「ダメだ。今日はもう帰れ。」

「もうお別れ…?」

出た。得意の潤目。
これに騙される程落ちぶれちゃあいねぇんだよ。

「しつこい。帰れ。」

タオルを小百合に放り投げると、小百合は泣きそうな目で顔を拭いた。

当然、泣きそうになってるのも演技だ。
もし、心から悲しんでいるのだとすれば、それは多分金と体との別れを惜しんでいるのだろう。俺自身には眼中にないらしいからな。
深く溜め息をついた。

小百合が服を着ている時、丁度あいつが来た。

「こんにちは。」

俺の唯一の“お楽しみ”だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ