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家政婦ノオシゴト

第8章 妊娠

私は弱い。


大嫌いなはずの人間の子供もおろすことが出来ない。


理由はきっと…私が彼の優しさと温もりを知ってしまったから。

人の命の重さを知っていたから。


「…この子と私だけで生きていくんだ…。」

自分にそう言い聞かせた。

私とお腹の子との約束だ。


この子は絶対産まなきゃ…生きて欲しい…。
誰にも話せない秘密が、この時私に出来てしまった。

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