ペットではなく家族です。
第9章 クロ様の場合
朱美「…」
新之助「とにかく、一度家に」
朱美「やめて、家には連絡しないで！！
お願いたがら…」
新之助「だけどお父さん、すごく心配し
て」
朱美「あんな奴、父親じゃない…」
新之助「だけど…」
クロ様「…」
朱美「あの家には帰れない…帰りたくな
いんです…二度と…」
新之助「…」
朱美「…」
新之助「…わかった」
朱美「あ、ありがとうございますっ」
新之助「でも家には連絡する」
朱美「なっ…」
新之助「誤解するな、単に連絡するだけ
で家に帰す気はないよ」
朱美「本当に？」
新之助「その代わり条件がある」
朱美「…条件っ」
クロ様「…」
新之助が出した条件
それは…
新之助「朱美、俺の家に来い」
朱美「は」
クロ様「お前っ…」
新之助「どうせ行く場所ないんだろう？
悪い話しじゃないと思うけど」
朱美「…」
クロ様「朱美っ」
家に帰りたくないし行く場所なんてない
それにまだ数回しか会っていないが
新之助は信用出来た
何故か…
朱美「…本当に…本当に連絡するだけで
帰らなくていいんですね…」
新之助「俺の条件が飲めるならな」
朱美「…」
クロ様「…」
断る理由などない
と言うか断れるわけがなかった
…
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