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友恋

第10章 ナミダ






「それに比べて谷中先輩は特に何もなさそうだよね。」


「蓮も…かっこいいと思うけど。」




たっくんは誰にでも同じ顔を見せるけど。


蓮は違う。

いや、違う気がする。


蓮は他の人と違ってどこか壁を感じるというか。

謎に包まれている気が…






「…今誰のこと考えてるの?」


「えっ。」


私は楓の言葉にハッと身体を動かした。



「谷中先輩?」


「えっ、いやっ、ちがっ…」



「優姫って分っかりやすい。」


楓が笑いながら私の肩に頭を乗せる。




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