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友恋

第10章 ナミダ






「橘くんってお兄ちゃんって感じだよね。」


楓が笑いながら言った。



「昔からすごく心配してくれるんだ。」



誰よりも、心配してくれる。






「さーて、じゃぁ私も帰ろっと。優姫もあんま遅くならないようにね。不審者とかもいるし。」


「ちょ、怖いこと言ってかないでよ。」


私がビビった素振りをすると、楓がごめんごめんと頭を撫でた。



「じゃね!」


「うん、また明日ね。」


私と楓は廊下で別れ、右と左と反対に進んだ。



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