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友恋

第6章 表情





「…優姫。」


「えっ…」



「呼ぶから、おま…優姫も俺のこと、ちゃんと名前で呼べよ。」


谷中蓮が真っ直ぐに私を見つめる。

透き通ったその瞳に吸い込まれそうになる。




「や、谷中く…」


「蓮。」



いきなり名前呼びしろと!

ハードル高くないですか!


私が口をモゴモゴしていても、谷中蓮は視線を変えることなく、ただジッと私を見つめる。


「お兄ちゃーん。」


パタパタと可愛らしい足音と共に天使のような女の子が谷中蓮に抱きついた。



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