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友恋

第6章 表情






「走ると危ないぞ。」


谷中蓮が優しく女の子の頭を撫でる。

あまりにも温かな目で女の子を見つめているので、私はつい見入ってしまっていた。




「あ、欲しい物あったか?」


「うん!あのね、色鉛筆セットが…あーーっ!」


女の子は私が触っていたメロンパンダのぬいぐるみに大きな反応を示した。



「お兄ちゃん、鈴メロンパンダも欲しい!」


「鈴、このお姉ちゃん鈴より歳上なのに鈴と同じもの欲しがってるんだよ。」





「なっ…」


なんだその小馬鹿にした言い方は。



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