無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

帰り道でも、ニノは拗ねたままで。

さっき買ったホットドックに
齧り付いてて、
俺の話なんか耳を貸さない。


「ニーノ。」

「ニーノちゃん。」

「まだ怒ってる？」


俺が粘り強くそう聞いてたから
ニノはとうとう諦めたのか。


「…ってない、」

「ん？」

「だからっ、
…怒ってない、ってば…」


ホットドックの棒を
くるくる回しながら
俺の方を見ないでそう言う。

…あーもう。
ほんと可愛いなぁ。


こんないじけた姿も
ニノ以外で可愛いなって思うことは
最近本当にない。

ニノ以外に可愛いねって
本心で言うのは、ごく僅か。

ほら、動物は好きだから。
ニノと同じくらい。

いや、ニノの方が好きだけどね！？


「…相葉さん、いい？｣

「え？なにがぁ？」


全然聞いてなかった。



「…もう！！
明日…っていうか、今日も
相葉さんち来るから！」

「え、休まなくて平気なの？」

「平気じゃなくもない…けど。
相葉さんといた方が。その、
楽しい、し…？」


…嬉しいこと
言ってくれるじゃないか。