テキストサイズ

甘く、苦く

第71章 にのあい【you to dedicate.】

相葉side



「もうっ、相葉さん最低っ
大っ嫌い!」


仕事が終わったあと、
ニノが目をうるうるさせて
そんなことを言ってきた。

「へっ!?え、ご、ごめんっ
…やっぱりまだ怒ってる…?」

「…嫌い」

「ごめんってー…。
許して、ニノ?」
「やだっ!
今日は相葉さん家行かない!」


俺に向かってべーっと舌を出して
マネージャーと車に乗ってしまったニノ。

…今日、ニノ来ないんだ。


そう思ったら、少し寂しくて。

…少し?ううん。
超寂しい。


「……。」


こうやって、いざニノが居なくなると
どうも寂しくなる。

…だってだって。

ニノがいない生活なんて
考えられないし。

そもそも俺は可能な限りは
ニノといたい。


「…ニノぉ〜…」


寂しくなって名前を呼んでも
虚しくなるだけ。

帰っても、風呂に入ってても
なにしてても…

ニノのことが頭を過ぎって
なにも手につかなかった。


俺、こんなにニノにハマってると
思ってなかった。

…こんなにニノのこと、好きなのに…。

伝わんなくて、
それがもどかしくて。

「…ニノ〜…」


名前を呼ぶだけじゃ
足んない。


『相葉さん、』

『相葉さん大好き』

『相葉さんおかえり』

『相葉さぁーん…。』

『相葉さんおはよ』


…全部全部、好きなんだ。

ニノじゃなきゃだめなのに。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ