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甘く、苦く

第13章 モデルズ【美味しそうなモチ】

松本side
翔は風邪、辛そう....

俺に出来ることは、看病すること。
だから、翔の癒しになればそれでいい。

「んん....じゅん...」
翔によばれた!と思って振り返ったけど、翔はすぅすぅ言いながら寝ていた。

やっべ、病人がソファーの上でなにも掛けずに寝てるって
悪化するじゃん!!

俺は焦って翔を寝室に運んだ。

「じゅ....ん....」
俺の夢でも見てるのかな?
だとしたら、嬉しいな。

「おやすみ、翔。」
俺は翔を寝室に寝かせたまま、そーっとリビングに戻った。

さて、なにするか?

「あー、どうしよ。」
明日も忙しいからもう寝る?



かたっ.........



「潤~.....」
「翔?」
さっきまで寝ていたはずの翔が
まだ、眠たそうに目を擦りながらこっちに歩いてきた。


「どうしたの?」
「一人で寝るのやだぁ.....」
翔が、ぎゅーっとくっついてきた。

「そっか....一緒に寝たいの?」
「でもぉ、そしたら、潤に風邪、移っちゃうよぉ....」
なら、なぜ俺から離れないんだ?

「じゃあさ、翔がしっかり寝るまで
一緒にいるから、それでいい?」
「んー、それでいいよ。」

翔は抱きついたまま、離れなくて、
結局、寝室には行かずにソファーの上で抱き合ったまま眠った。




「潤~.....」
ぺちぺちと翔に頬をはたかれて、俺は目を覚ました。
「翔?熱、おさまったかな?」
おでこに手を当てると、もう熱はなかった。

「よし、じゃあさ、朝御飯作るね。
ちょっとまっててね。」
俺は翔をソファーに残して、
まず顔を洗い、それから、朝御飯の支度を始めた。

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