
甘く、苦く
第62章 大宮【素直に】
「んぁ、はあっ」
甘い声が耳元で聞こえる。
腰をぐっと引き寄せて
奥まで挿れる。
「っあ、もぉ、無理ぃ…っ」
ぴくんっと握っていた智自身が
動いて、生温かい液体が
手にかかった。
それを智の目の前で
舐めてやる。
「やっ、汚い、ってぇ…」
「んなこたねえよ。
智のだし」
きゅうきゅうと
痛いくらいに締め付けてくる智。
シーツを引っ掴んで
快感を逃してるみたいだけど
ちょっと動けば
甘い声を漏らし始める
「ひぅっ、ぁ、」
目を伏せて、
顔を赤くさせて
また俺を、トリコにさせる。
「こっち、見て」
「んっ、ぁ」
久しぶりの行為だからか、
俺も智も興奮していた。
息遣いが荒くて、
汗がすげぇ出てくる
「ふっぁ、…っあ」
もうダメ…って
小さな声。
「…まだ、もーちょっとだけ」
あと少しだけ、
繋がっていたいから。
だって、
ほんとにひさしぶりだから。
…もっと素直に。
「…ねぇ、智、好きだよ」
「んっ、んん」
声を押さえる智の姿が
可愛らしく見えた。
…もっと鳴かせたい。
「智のイイトコ、
ここだっけ…?」
「っ…!」
ぎゅっと右手に込められた力。
…いてぇーっての。
