My sweet⭐️Angel 〜恋に落ちた堕天使
第3章 lll
「司祭様、初めまして、ラファエルと申します」
にこやかに手を差し延べ握手を求めるラファエル
「今後こちらの教区でお世話になりますのでよろしくお願いします」
「ラファエル子爵、初めまして」
「つきましては僅かばかりではありますが寄付をさせていただきたくご挨拶に参りました」
「それはありがたい、感謝いたします、ラファエル子爵」
「早速ですがワイナリーを復活させようと考えておりまして」
「それは素晴らしい」
「この辺りのワインは昔から定評がありますから」
「村の皆も喜びます」
「ワイナリーの雇用が増えれば皆の生活も安定するでしょう」
「ラファエル子爵、あなたのような方に領主様としてあの城に入っていただければこの町も安心です」
「幸い管理人が畑の管理を続けてくれていたようですし、あまり時間を掛けずに復活できそうです」
「ラファエル子爵、あなたはお若いのに素晴らしい方だ、神のお恵みを」
神の恵み、か
「ところで、イヴのことですが」
「ああ、あの子の家も大変で、父親が亡くなって今はこの町の祖母の元へ母親と二人で身を寄せているのですが、生活はなかなか大変なようです… 私も何かと気に掛けてはいるのですが…」
「そうですか、それでは私が後ろ盾となって援助しましょう」