My sweet⭐️Angel 〜恋に落ちた堕天使
第5章 V
ん?
あれは…
イヴ
こんなところで都合良く獲物に出くわすとは
神の悪戯か
今宵はラファエルの監視は無いのか?
「イヴ、イヴ」
「え?」
「こっちだ」
「あっ、ルシファー様」
「しっ」
ルシファーは刹那的に美しい美貌の口元に人差し指を立てながら片手でイヴの身体ごと引き寄せた
「どうして此処に?」
「いいから、早くっ」
と、一つ瞬きをした瞬間にいつの間にか見知らぬ邸に連れ込まれてしまった
まるで瞬間移動したかのように
此処はルシファーが下界で構える邸だ
「今日はハロウィンだから特別に我が屋敷に招待しよう」
「特別?」
「そう、特別に… イヴだけだ」
「おいで」
しなやかな物腰でマントを翻しエスコートされ、促されるまま着いて行く
歩きながらルシファーが指を鳴らすとまるで怯えたようにギギーと音を立てながらゆっくり開いていくドア
そこは部屋の中なのか外なのか
まるでチョコレート工場の物語りに出て来るような広大な庭が広がっていた
チョコレートの川やお菓子で出来た庭、ヘンゼルとグレーテルのお話しに出て来るような等身大のお菓子の家まである
「わあ、凄い…」