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相葉視点

部屋の扉の前に立つ俺。

「はい」
　気持ちが上がらなくてちょっと低めの声が出た。


　返事がないから、ゆっくり扉が開く。


廊下に「おまたせ！」と片手をあげて笑っている翔ちゃんがいた。


（翔ちゃん！！）

扉を勢いよく開けようとしたけど、開かない。

（あ！ストッパーかかってる！！）

急いで、扉を閉めストッパーを外す。


　扉を再び開けると、笑顔の翔ちゃんが立っていた。


「翔ちゃん！」
　今の気持ちが全部混ざった声で翔ちゃんに抱き付いた。


（翔ちゃん！翔ちゃん！！しょぉちゃぁぁん……）


Ｓ「ど、どうしたの？」
　少し困った声の翔ちゃん。


（翔ちゃんが…普通になってる…よかった…）


Ｓ「そんなに待ってたの？」
　優しい声の翔ちゃんが背中をさすってくれる。


「待ってないって言ったら嘘になるよー！」
　うれしくて、嬉しくて、さっきまでの胸のチクチクが薄くなっていく。


Ｍ「なに？感動の再会みたい事しているの？」
　松潤の声が後ろから聞こえてきた。


「だって…」
　肩を叩く松潤の手が優しい。


（……俺……）


Ｍ「はいはい。ここじゃねぁ…翔さんも中ぁ入れないし！」
　松潤が優しい声で言ってくれた。


「そうだね。ごめん…」と、答えたモノの松潤が後ろにいるから、振り向けない。

　ギュッと翔ちゃんにしがみつく。

「よしよし！そんなに翔君に会いたかったのかぁ～」
　翔ちゃんは、ご機嫌な声で、俺の頭を撫ぜてくれた。


（翔ちゃんに頭撫ぜてもらうと、落ち着く）

ふふっと笑って「よしよし♡」と言う翔ちゃんが押し俺の体を始める。

　後ろ向きに歩くから、ガニ股になってしまった。


Ｍ「あはははっ　嵐イチのっぽさんを押して入ってきたよ！」
　潤くんは開けっ放しの扉の方に笑いながら近づいていく。


（ハワイに行く前にチョロっとしかあえなかった翔ちゃん…
　ハワイで合流したら、怖いくらいの仕事モード…）


　翔ちゃんに抱き付いたまま部屋の中に入って行く。


Ｎ「なに、そのカッコ…まーくん…あなたいくつよ！」
　カズのイライラしたような声が聞こえてきた。

（いつもの…カズだ…松潤がいいなら…それでもいいよぉぉ）


「だって…」
　泣きそうな気持ちを抑えながら、素直にカズに抱き付く。