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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

二宮視点


 櫻井翔に抱き付いた相葉雅紀が目に飛び込んできた。

「なに、そのカッコ…まーくん…あなたいくつよ!」
 露骨にイラッとしてしまった。


「だって…翔ちゃんが…」
 マー君は今にも泣きそうな顔で、抱き付いてきた。


(おいおい…こんな所で、泣かないでよ…)

 抱き付かれた事にビックリと、こんな姿を見られたくない恥ずかしさで、あたふたする。


 その見られたくない二人は何か話していて、こっちを見ていない。

 ちょっとホッとして、抱きついているノッポさんの背中に手を回す。


(マーくんはマー君なりに、翔さんの事心配してたんだな…)

“よしよし”と背中を摩りながら抱きしめ返す。



A「ありがとう…」
 そう言ってマー君は離れて行った。

(落ち着きましたか?)


 そこへ髪を拭きながら歩く翔さんがやってきた。


A「ねー?翔ちゃん!お酒何にする?」
 ルームサービスメニューを持って翔さんの方に歩いて行く。


S「俺は、別にビールでいいよ。冷えたの飲みたい!」
 ソファーに腰かける翔さん。


「そうだよね!飲みたいよねー」
(今日は疲れました)


A「えー、せっかくハワイきてビールなの?」

M「こらこら、ビールのCMしてるのに!何いってるのよ」
 ミニキッチンから突っ込みを入れる潤くん。


A「そうだけどサー、なって言うかサー?
  ハワイの雰囲気をサー…」
 横に座っている翔さんの背中にピッタリくっ付いて離れない。



「サーサーうるさいよ!
 深酒ダメって言われたでしょ…体調や声を心配されてるのよ。

 わかってる?
 俺達 30越えのおじさんだからね?」


 なぜかイライラして、声を荒げる。


A「じゃビールでいいよ…」
 マー君のシュンとした声が聞こえた。


(あーやっちゃった…

 せっかくマー君が楽しい雰囲気を作ろうとしているのに…)

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