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僕が僕を殺した理由

第1章 。。

 
そのサイトの管理人は烏揚羽と名乗り、その内容は悪趣味にも合法、非合法関わらず、あらゆるドラッグばかりが名を連ね、その思想を弁解するかのように『このサイトは非合法ドラッグの使用を推奨するものではありません』と注意書き程度に書き記されていた。

そのキチガイじみた方向性も、荒らしを呼ぶ要因の一つになっているのだろう。それを証明するように、『ジャンキー野郎』、『またトリップ中か?』等、烏揚羽とドラッグを繋げる者は後を絶たない。そして、何を意味するのか『気をつけろ‼︎カラスに喰われるぞ』と書き込まれたものさえあった。それも所詮、嫌がらせの類だろうと、僕は考える。

そして烏揚羽はその攻撃的な言葉により、可憐ともいえるカラスアゲハを残し、ここから姿を消したのだろう。まぁ、それも、僕には関係のない事だが、と僕はこの顔に作り笑いを浮かべ失笑した。

更に言えば、ノラがどうであろうと僕には全く興味が湧かない。例えばこの瞬間にノラが痛さにのたうち回ったとしても、僕は無表情でいられるだろう。

良くも悪くも、ノラは僕にとってのドラッグでしかないのだから‥‥。その瞬間の快楽を、僕に与えてくれさえすればいい。その代償に、ノラが望むだけの憐れみを僕はノラに与え続ける。





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